M&A
はじめに
「5年後に勇退しようと思うのだが、相談にのってくれないか」と言われたときに必ず話題にあがるのがM&A(売り手側)と事業承継の話です。従業員で後を継いでくれる(後を継げるだけの器量がある)人間がいればいいのですが、なかなかいません。継いでくれるということで育ててみると、(短期間での育成ということもあり)粗が見えてきてとても引き継げない。後は会社をたたむ(清算する)か、会社を売るか(M&A)という話になるわけです。そのような状態でも経営者は、「社員の行く末」と「取引先との関係」を考慮して、事業を「第三者に託す」という選択をされる。それが中井の実感しているM&A(売り手側)です。
売り手側のメリット
事業承継問題の解決
後継者が見つからずに会社を清算すれば、商圏・技術・ノウハウが台無しとなり、社員の雇用や取引先への影響も深刻となります。また、能力がない子息に継がせて事業に失敗すれば、「継がす不幸」になります。M&Aは、この問題を解決することが可能です。
企業の存続・発展を実現し、社員の成長機会が増す
M&Aにより上場企業など経営資源の豊富な企業のグループに加わることがあります。その場合には、販路の拡大や円滑な資金調達が望め、企業体質の強化を実現できます。
さらに社員にとっても、事業拡大の現場や研修などを通じ、仕事に前向きに取り組み成長する機会が増します。
オーナー経営者の利潤確保と個人保証解除
オーナー経営者の利潤実現方法としてM&Aが有効です。オーナー経営者が会社の借入金に対して個人保証・担保提供している場合には、M&A後に解除することが出来ます。
事業の一部譲渡による選択と集中
会社の事業を全て譲渡してしまうのではなく、一部の事業を譲渡した場合のメリットです。優先度の低い(非主力)事業を譲渡することにより、経営資源を強化したい事業に振り向けて経営基盤を強化できます(いわゆる「選択と集中」です)。
また、競争が激しい事業を譲渡して第三者に任せ、自身は不動産賃貸などの安定収益が見込める事業に特化し、悠々自適な生活を送るという選択もあります。
買い手側のメリット
短期間・低リスク
買い手側のメリットは、必要な顧客、販売拠点、人材、ノウハウなどを一括して取得できるため、新規事業立ち上げに比べて短期間・低リスクで事業を行えることです。
シナジー効果
既存事業と買収事業のシナジー(相乗)効果によって、収益機会の増加やコストカットを通じた成長機会が増加します。
料金
- 要相談
- M&Aは、専門家の総力戦です。企業価値算定、法的立場からの契約書確認や相手企業との交渉など様々な分野で専門家のサポートが必要となるため、金額は要相談となります。